【保存版!】ミックスボイスという高音発声の原理【裏声?地声?】

(2018年10月27日 更新)

みなさん、

  • 高い声の出し方を知りたい!
  • 響きのある伸びやかな声を出したい!!
  • もっと楽に歌いたい!!!

そんなことを検索していると、割とすぐに「ミックスボイス(またはミドルボイス)」という単語に行きついたのではないでしょうか?

しかし、これはとても残念なお知らせなのですが

「ミックスボイス ○○」などのワードで検索すると、検索上位に上がってくるブログやYoutube動画たちの9割以上が、医学(解剖)的にも音響学的にも全くもって矛盾だらけなのが現状です…。

正直に言うとここ数年、僕はそんな検索上位を眺めながら「よその国の事だし…」ずっと見て見ぬふりをしていました。

しかしこの1~2年くらいで、とんでもない発声の癖をつけた状態でレッスンに来られる方が一気に増えたのです。

お話を聞いてみると、
どうやら皆さん、上記のブログや動画達から仕入れた練習を必死に頑張っていたとのこと…。

「実害も出始めて、これはいよいよヤバい状態なのかもしれない…」と危機感を覚えたので、普段レッスンの中でお伝えしてる「ミックスボイス」についての解説を、なるべく分かりやすい形でここへ書き残しておこうと思います。

少しでもこの記事が、ネットの情報でかく乱されてしまった皆さんの助けになれば幸いですm(__)m

ミックスボイスって?

裏声と地声をスムーズに行き来できる歌唱法(状態)。

 icon-star 力まなくても楽に低音や高音が出せる(音域UP)
  地声を張り上げるよりもパワフルな声になる(声質・声量UP)
  喉へのダメージが圧倒的に減る。(スタミナUP)

年々増加する「音域の広い曲」を歌っていく上では、たいへんメリットの多い発声です。

しかし、ミックスボイスをよく「魔法のような高い声の出し方」と勘違いする方が多いのですが、あくまでミックスボイスとは「歌唱状態」を指しています。

※これについては後半「裏声・地声・ミックス時の声帯の動き」にてしっかり説明させて頂きます!

出すための必要条件

音階ごとに2つの筋肉をバランスよく動かせるようになること。

2つの筋肉とは
  •  「声の高さを調整する筋肉」
  •  「声の音色を調整する筋肉」

この2種類の筋肉たちを音域ごとにバランスよく動かしていくこと「不安定な弱々しい裏声」でしか出せなかった音域も「地声のようなパワフルな高音」で楽に歌うこと出来ます。

「裏声に力いっぱい閉鎖(声帯の閉じ・エッジボイス)をかけたものがミックスボイスだ!」
「裏声を鼻にかけて太くしたものがミックスボイスだ!!」

と定義する人もいますが、それだけを目指しても「キンキンしただけの裏声 or 柔軟性が無いため音色がガクンッと切り替わってしまうヘッドボイス」になってしまう場合がほとんどです。これだと太く強いミックスボイスからはどんどん遠ざかってしまいます…。

ミックスが不完全な人の声には

声を高くしていく途中で、突然声質がおおきく変わってしまう(ひっくり返る・スカスカした息漏れ声になる)

という大きな特徴があるので、自分の声を録音してみながらよーく聴き比べてみましょう。

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裏声・地声・ミックス時の声帯の動き

声の音色(裏声~ミックス~地声)は

声帯の「閉じている時間」

によって決まります。(※1

そこで、裏声・地声の声帯の動きを見比べる動画を用意しました。

動画の説明
  • 一秒間に440回閉じる声帯の動きをスロー再生したもの。
  • 上は「裏声で出したとき」、下は「地声で出したとき」の動きを表しています。
  • どちらも同じく「高いラ(HiA)」の音を出している時の声帯の動きです。
豆知識:「Hi A(ハイエー)」とは?

2つの声帯の動きを見てみると、

地声時のくっついている時間 → 長い
裏声時のくっついている時間 → 短い

※【地声・裏声、ともに「一秒間に声帯が閉じる回数」と「タイミング」は同じ】

という違いがわかります。

では、ミックス時は….?

ミックス時の声帯の動き
  • 地声を出している時の声帯の閉じ時間」
  • 裏声を出している時の声帯の閉じ時間」

この2つの時間に「急激な切り替わり」が起きないよう、音が高くなるに連れ「声帯のぶつかり合っている時間が徐々に短くなっている」状態。

ミックスボイス_声門閉鎖時間※青色のバーが長く濃くなるほど「声帯同士の距離」は近く、「声帯がぶつかり合っている時間」は長くなっていることを表しています。

この地声と裏声の「中間の閉じ時間」を少しずつ変化させながら発声していくことで、低い地声(チェストボイス)から高い裏声(ヘッドボイス)にかけての

「音色に落差がうまれないスムーズな声(声区)の行き来」

が可能となります。

※1 ミックスボイス時は上記で説明した「閉じている時間」と共に「声帯同士がふれあう面積(厚み)」も変化しています。
ただ、「声帯の厚みを増やす」という単語を「喉を力んで詰まらせる or 張り上げて力いっぱい歌う」という意味で勘違いしてしまう方が多いので、今回は「声帯の閉じ時間(声門閉鎖時間)の変化」として考えて頂く方がより間違いないかと思います。

結論

NVSでは、音階ごとに声帯の閉じ具合を適切に調整していくことで

「裏声と地声の2つの声区を、音色の落差が生まれないようにスムーズに行き来し、音階ごとに一番よい閉じ具合を選べている状態

ミックスボイスと定義しています。

ミックスボイスとは?
  • 特別な高音発声法 →  NG 
  • 強い地声・裏声を音色の落差なく自由に行き来できる状態 →  正解 
  • 弱い地声・裏声を音色の落差なく自由に行き来できる状態 →  正解 

※「ヘッドボイス=裏声」「チェストボイス=地声」として定義

つまり、ミックスボイスという言葉は

「使っていなかった声帯本来の機能を100%取り戻すことで、広い音域でも無理なくスムーズに出せるよー!」

という原理を表した言葉なのです。

 

うまく理解出来ましたでしょうか?(ムズカシカッター!!

長文でしたが最後までお付き合いありがとうございました。

疑問などあればコメント等でお待ちしておりますm(_ _)m

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