「ヘッドボイスに何を足せばミックスボイスになりますか?」

質問を頂きましたのでブログを介してお答えさせて頂こうと思います。

頂いた質問

けんぞうさんより頂いた質問メールをそのまま掲載させて頂きます。

ヘッドボイスとミックスボイスの声帯の形の違いはなんですか?

ヘッドボイスに何を足せばミックスボイスになりますか?

僕はだいぶミックスボイスに近い声になってきたと思うのですが、まだヘッドボイスだと思います。

NVSさんの記事を読み、声帯の伸展削減についても学ばせていただきました。

知識はだいぶあると思うので、ぜひ教えてくださいm(__)m

昔の僕もネットの情報とボイトレ動画を漁っては、こんなことばかり悶々と考える日々を過ごしていました。

そして大変申し訳無いのですが、過去に「声帯削減」についての記事を書かいた記憶が一切ありません・・(ジップ論的なやつであれば尚更)

もし宜しければ、どの記事を読んでそう感じたのか、教えて頂けますと大変ありがたいですm(__)m

Q,声帯の形の違いは?

A,パッと見、劇的な変化はありません。

恐らくけんぞうさんは「声帯の形」ではなく、スコープなどを突っ込んだ際に見える 声帯同士の開き具合 や それを形作る筋肉たちの形状、つまり「真上から見た声門の状態」について知りたいのではないかと思いました。

ですので、今回はそちらについてお答えさせて頂きますね。

喉にスコープを突っ込んでみると声帯声帯を操作する筋肉たちの表面をコーティングしている粘膜が見えます。

粘膜越しではありますが、浮き上がる筋肉や軟骨たちのざっくりとした動きを確認することが出来ます。

しかし、その内側に隠れている膨大な筋肉達の動きまでは、残念ながらまだ誰も本物を見たことがないのです。

そして仮に「特定の声門の形」を模倣するにしても

  • 「いま自分は本当にあの形を再現できているか?」
    →常にカメラを突っ込んでいないと確認できない。
  • 「見えない部分の筋肉達まで狙い通りの動きになっているのか?」
    →メスなどで切り裁かないと分からない。

などの理由から、表面上の動きから目的の声へと辿り着くというのは少々現実的ではないかもしれません。

豆知識!

Q,何を足せばミックスボイスになりますか?

上でも書いたよう、筋肉達は目に見えないところで大量かつ複雑に働いています。

一言に「ミックスボイス」といっても、音色・音階ごとに使われる筋肉達のバランスは様々で「この状態こそがミックスボイスだ!」という正解のようなものはありません。

(むしろどの声もミックスと言えばミックスのような物とも言えます)

しかし、もし 喉頭内の働きだけに限った説明 をするのであれば、
(※喉頭=軟骨と筋肉等で出来た声帯を収めているのようなもの)

  1. 声帯を引き伸ばし「音の高さ」をキープする筋肉が動く(輪状甲状筋など)
  2. 両声帯間の距離を調整し、粘膜同士のくっつき具合で「音色1」を生み出す筋肉が動く(披裂間筋など)
  3. 声帯を収縮させ、硬度を変えることで「音色2」の要素を生み出す筋肉が動く(内筋など)

これらの筋肉がバランス良く動いた状態の中にこそ、けんぞうさんの理想とするミックスボイスに必要な音色があり、逆に、この筋肉たちのバランスが極端に偏った状態を、普段から「地声」「裏声」と私たちは認識しながら使っているのです。

 

といっても、これもあくまで「現代の解剖学で説明できる範囲内」での話です。

もしかすると、本物はもう少し違った動きをしているかもしれないし、この通りなのかもしれません。(こればっかりは可能性の話になってきます)

ですので、今は難しい筋肉の名前などは置いといて、各パーツが連動した時の動きがなんとなくイメージ出来たらOK~くらいで問題ないと思います。

Q、僕はまだヘッドボイスだと思います

A、どうなんでしょう・・

けんぞうさんの声を聞いていないので正直なところわかりません。

ただ「けんぞうさんの手元にある知識だけで、自身の声をカテゴリ分けしてしまうことは大きな誤解や矛盾に繋がってしまうかもしれない」とは感じました。

ヘッドボイスミックスボイスチェストボイスファルセット その他○○ボイスetc

色んな音色や呼び名はありますが、上でも書いたようにそれらのほぼ全ては「裏声」と「地声」のバランスによって生まれたバリエーションの中の一つでしかありません。

 

普段何気なく使っている裏声・地声自体も「裏声の素1」「裏声の素2」、「地声の素2」「地声の素3」…などなど、いくつもの要素の組み合わさり具合によってその輪郭を形成しています。

この割合が人によって異なれば、その地声と裏声を組み合わせて出来る声も、そこに足りない要素を補う方法も当然変わってくるのです。

じゃあ、どうしたら良いの?

使っていなかった「新しい声のゾーン」を見つけ、そのパターンを増やしていく。

これに尽きます。

子供の頃は、

  • 大声が出せない
  • 声がすぐ嗄れてしまう
  • 泣き叫べない
  • 甲高い声が出せない 等..

こんな悩み、考えたことすら無かったかも知れません。

しかし、人は大人になるに連れ、まわりの人間関係や生活環境にあわせ「場にそぐわない声」を敬遠・排除してしまいます。

実は、これこそが喉にとって一番の大問題だったりするのです。

上でも書いたように、どの声もいくつもの筋肉達がバランス良く連動することによって生まれます。(喉頭内・外ともに)

そぐわない声と一緒に排除された筋肉達は、普段から使っている筋肉の陰に隠れ年々弱っていき、いつしか他の筋肉と共同できないほどに衰弱してしまいます・・。

しかし!

逆を言えば「遠い昔に使うことを止めてしまった声の中にこそ、今あなたが欲しがっている理想の声を起動させる為のパーツが埋まっている」というわけなのです。

新たなパーツの見つけ方

使われなくなった声たちは、過去、あなたの中で出来上がった「常識」によって排除されました。

逆に考えると

  • 自分の好きなジャンルの歌には合わない声
  • 出すこと自体、恥ずかしいと感じる声
  • 聞いていて汚いと感じる声
  • 自分には出せないもの、と挑戦しなかった声
  • 出るけど喋ったりすることすら難しい声 等…

自分がほんの少しでも嫌悪感や違和感などを抱く声であれば、ほぼ間違いなく、自分にとっての何かしら新しい要素を含んでいます。

もちろん、そこで取り出したばかりの弱りきった筋肉が、たった数日~数ヶ月使っただけで今まで何年も使ってきた筋肉達と対等に動けるようになるはずはありません(笑)

少ーしずつで構いません。

世の中にはボイトレ動画や教材内で「出し方のコツ」が溢れかえっています。
しかしそのコツが、ある人には効果があって、ある人はいくらやっても効果が出ない理由がここにあるのです。

素材を既に持っているからこそレシピ通りに美味しいものが作れちゃうし、手元に素材がなければ料理にすらなりません。レシピを眺めててもお腹は膨れません。

素材がなければまず素材を集めます!シンプルイズベストです!

少しずつで構いませんので「普段のあなたのテリトリーを超えた声」を見つけ、使い、そして取り戻していきましょう。

本日のまとめ

好き嫌いせずなんでも食べる(使う)!

好きなものばかり食べてたら、遅かれ早かれしっぺ返しにあいますよ~。というお話でした。

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